投資初心者にもうってつけの本でした。
ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版)
吾輩は20卒である。
経済的に自立をしたくて投資をしている。で、今の確定利益がこのくらい。
ちなみに含み損はまだ100万ある。コロナ禍で、一週間くらいで-100万だした。目の前が真っ暗になりそうでした。ポケモンの主人公かと思った。
これまでちゃんとした投資の勉強をしてこなかったので、本を買って読んでみたら面白かったので、そのレビュー。
ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版)
「ウォール街のランダム・ウォーカー」
✔結論:
株式はランダムウォークするもの(過去の傾向や軌跡から、未来の動きを適切に見極めることができない性質のもの)である。しかしながら、(米国)株式市場全体は多少の落ち込みはあれど、基本的は右肩上がりの成長を続けてきた。米国の株式市場全体に投資をすることは、過去のいかなる地点においても、テクニカル戦略やファンダメンタル分析を用いた投資家よりも優れた成績を上げてきた。
このため、投資初心者は思考停止でインデックスファンド(S&P500など)を買うのが最も賢い投資方法になる。
✔かんそう:
株価はランダムウォーク(過去の性質から未来を見通せないもの)というは、ある一定の説得力がありますね。コロナで100万失った経験からもそう思います。思えばコロナからの回復基調にあった5月、6月はみずほ証券のYOUTUBEでは毎日2番底はいつか、みたいな話をしていました。僕は2番底が来ると信じて日経ダブルインバースを150万くらい買っていました。みずほ銀行を許すな。
やっぱり、株価というのはいかなる分析を持っても予測することが容易ではない。だから、インデックスファンド(S&P500)を買おうというのは、非常にわかりやすい論理でした。
しかし、もちろんこの方法では、例えば30歳で億り人! みたいなことは(よほど運用にさけるお金がない限り)達成しえません。
だから、成長株をつかむためのアプローチも説明しています。
けれどその前に説明するべきことが二つあります。
本書で紹介されている、ファンダメンタルズ分析と砂上の楼閣理論です。
✔ファンダメンタルズ分析:
物事にはその本質的な価値があるという考え方。株式もしかり。株価がその本質的な(ファンダメンタルな)価値より下なら買いだし、上なら買うべきではない。めっちゃ簡単にいうとこういうことらしい。
✔砂上の楼閣理論:
急騰する株価を砂上の楼閣にたとえた理論。ケインズも用いたとされるアプローチで、その株価の本質的な価値を考えることなく、とにかく群衆がなにを思うかを考える。群衆がある株を高く評価することが、いち早く分かれば、株式市場の中で突如立ち上がる砂上の楼閣にいち早く乗れ、株価上昇の恩恵を受けられる。
で、思考停止のインデックスファンド買い作戦というは、突出した利益を上げにくいことも特徴です。(その分突出して負けるリスクもないが)なぜなら、株式市場に平均的に投資するということは、その分バカ勝ちする可能性を排除しているということですから。(安全性を獲得する代わりに)
で、本書で成長株をつかむ秘訣はこう簡単にまとめられていました。
低PERで、今後成長が見込めるかつファンダメンタル価値よりも下がっている銘柄。さらに、その成長において砂上の楼閣が立ち上がるようなストーリー性のある銘柄が望ましい。
なるほど、分かりやすい。でも本書で、ファンダメンタル分析ってそもそも根底の計算方法に不確実性が含まれるからって切ってたわりにはファンダメンタル分析使おうって言ってるの矛盾してたけど
ほかにも過去のバブルの事例や、相場の歴史なども簡潔にまとめられているから、これ一冊で今までの株式市場のことを網羅的に理解できる。(どうしても米国の株式市場中心にはなるけれど)。
初心者に特におすすめ。読み物としても面白い。
最後に本に乗っていた皮肉を。
「値上がりした銘柄を見つけたのはとても素晴らしい。しかし、全体としてS&P500勝てたのかね?」