吾輩は20卒である。

20卒のサラリーマンです。日々のこと、読書のこと、創作活動のこと等をつらつらと書きます。みなさんに楽しんでいただけるよな記事を書けるようになりたい。

【20卒】同期が辞めた。

吾輩は20卒である。新卒入社にあたって、僕は一つの目標を立てた。「とにかく妥協しない」というものだった。

今秋、タイトル通り同期が辞めた。僕と同じ部署に配属になったたった一人の同期だった。

同期と僕の収入はよかった。特定が嫌だから詳細は語らないけど、けっこうな額を毎月いただいていた。そして、その額はとりあえずは来年の3月までは保証されているはずだった。

もちろん、以前から彼がやる気が明らかにないことや、どうしても指示された業務に前向きになれていないことには気が付いていた。そのたびに僕らは上に向かって愚痴を言い合った。その愚痴の言い合いは、僕にとっては明日への活力であり、立場や志を同じくする戦友との、ひと時の安らぎの会話だった。

 

やめようかな、という話は正直何度も彼が話していて、いつから本気でやめようと思っていたなんて思い出せない。

でも、彼はいつの間にか辞意を人事本部に伝えていた。

やめていく彼は、僕に一番申し訳ない、と言ってくれた。その笑顔は晴れやかだった。お前、明日から無職じゃん。

 

会社にも非はあったと思う。端的に言えば、入社前に支持されていた業務内容と、入社後の業務内容が違った。僕はまぁ、お金をもらえればそれでよかったけれど、彼は真剣に悩んでいた。

「こんなことで、自分の限りある時間を使いたくないなぁ」

 

僕は5月に大阪に来た。大阪に来て、初めて僕の友人となったのも彼だった。同じプロジェクトを進めていく中で、時に衝突もした。僕に言わせれば、彼は、部下を持ってそれを扱うことが難しいな、と思っていた。

そういえば、初めて一緒におっぱぶに行ったのも、彼とだ。プロジェクトのプレゼンがなかなかうまくいって、このまま帰るのは惜しくて僕が無理やり誘った。

「こんなサラリーマンっぽいことするとは」

彼は子供のような笑顔で言っていた。そう彼は子供っぽいところがあった。よく言えば純粋、悪く言えば少しばかり世間知らず。

 

優秀な同期が、ただただ配属先が悪かったというだけで、ダメになっていくのを見たくなかった。だから、僕は人事本部長にメールを打った。「彼の部署移動など、できませんでしょうか……?」

 

めでたく、めちゃくちゃ怒られた。そして忠告された。

「今回は私で止めますが、これを経営陣に知られたら、あなたの評価を大きく落とすことになりますからね」

やさし。この会社の良心である。

 

彼が退職すれば、僕は一段と手厚く扱われるのかな。

正直、そんな思いがあった。利己主義である。そんなことを考えていたら、彼はあっという間にいなくなっていた。

こうして僕は、業務の非効率さや、上の新しい働き方やテクノロジーへの理解のなさなどを愚痴れる戦友がいなくなった。

そして、色々と諦めるようになった。企業という巨人には、新卒の個人が何をしても無駄だ、とにかく、与えられた業務をこなそう、なるべく早く。早くこなせば、その分余暇が増える。自分の余暇を使って、仕事をするのはやめよう。。。。

 

すると、不思議とうまくいくようになった。僕が今まで頭を抱えながら休日にやってきた仕事は、どうやら無駄だったみたいだ。余暇も増えて、今までよりもリフレッシュした気分で仕事に臨めるようになった。

 「最近、頑張ってるね」

と肩をたたかれた。

僕が? 以前よりもはるかに頑張ってなどいないのに。

 

 

来年の目標は「妥協する」にしようと最近決めた。