吾輩は芥川賞を全部読む。

20卒のサラリーマンです。日々のこと、読書のこと、創作活動のこと等をつらつらと書きます。みなさんに楽しんでいただけるよな記事を書けるようになりたい。

【20卒】 引っ越し② ~むつみ荘を見に帰る春日さんの気持ちが分かった話~

吾輩は引っ越し当日である。

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今日は引っ越し屋さんが来た。9時に来ると言っていて8時55分に来たから本当にありがたい。

 

引っ越し屋さんはすごいなぁ。来る前はこんなに荷物でいっぱいだったのに。

 

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ビフォア



引っ越し屋さんが去っていくときはこうだ。

 

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アフター

ちなみにこの間、かかった時間は一時間ほどだった。素晴らしい手腕!素晴らしい手際!

 

(???) 日本の引っ越しの技術は、世界一ィィィィィィ! 

 

 

はい。ジョジョは大好きです。特に7部と5部は作品を通じたメッセージとか、物語そのもののエンタメ性も含めて至高。国語の教科書に乗せてもいいと思う。

 

閑話休題

 

そうして空っぽになった部屋に、吾輩はしばしとどまっていたよ。おなかが空いていなければ泣いていたと思う。

 

というか、いま泣きそうだ。

 

この部屋では五年も過ごした。

 

人生で最も自由で、最も努力して、最も恋愛して、最も(これからはもっとだろうが)働いた五年間だった。

 

初めて女友達をよんだのもこの部屋だったし、初めて彼女を呼んだのもこの部屋だったし、初体験もこの部屋だったし、初めて大学の友人と宅飲みしたのもこの部屋だったし、元彼女さんと別れ話をしたのもこの部屋だった。

 

そういえば、昨日、荷物の整理していたら元彼女さんの持ち物が出てきた。

 

捨てたけど、そのせいなのだろうか、夜に元彼女さんの夢を見た。

 

いまは何をしているのだろう。元気なのだろうか。

 

賃貸から引っ越すというのはあれだなぁ。大好きな彼女と別れるのと似ているような気がするなぁ。

 

いろいろな思い出を共有したこの部屋で、吾輩が寝ることはもうないのだろう。

 

毎日毎日苦しい日も、うれしい日もあった。

 

春になったら孤独で泣いて、夏になったらうれしくて笑って、秋になったら身を寄せ合って微笑んで、冬は寒くてガタガタ震えていた。

 

そう、この部屋は冬がすごく寒かったんだなぁ。

 

この部屋を訪れた人は男も女もみんな寒い寒いと言っていたよ。

 

なんだか、すごく悲しい。そんな感傷に浸るつもりもないのに。

 

この部屋は、吾輩がいろいろなことを経験したこの部屋は、もう吾輩の手によって鍵を開けられることはないのだ。

 

卒業なんかよりも全然悲しい。遅すぎる大人になるためのステップだ。

 

もう(おそらく)二度と綱島へは帰らないし、帰ってもあそこの家にはいかないだろう。

 

そして綱島に帰って、あの家に帰っても、吾輩はあの部屋の扉を開けることはできないのだろう。

 

そしてあの扉の向こうには、もう吾輩ではない、見知らぬ誰かの日常があるのだ。

 

部屋との別れがこんなにも悲しくなるなんて思っていなかった。

 

ところで吾輩はリトルトゥースである。以前春日さんがラジオでこんなことを話していた。

春日さんはむつみ荘というぼろアパートに20年近く住んでいたが、奥さんとの結婚や浮気騒動もあって、むつみ荘の引っ越しを余儀なくされたそうだ。

けれども引っ越した後、しばらくはむつみ荘を見て帰っていたという。

 

それをラジオで聞いたときは、やっぱり春日変態やな……としか思わなかったけれど、いまは気持ちがわかる。

吾輩もあの103号室を見て帰りたい。

 

いつか死にたくなったら、もう一度だけあの部屋に戻ってみたい。部屋と言わずとも、あのアパートを見てみたい。

 

さよなら。

 

今日もいい日になりますよう。