ども。
タイトル通り。レンタル彼女と付き合った思い出をつらつら書くだけのエントリー。
ちなみに、レンタル彼女と付き合った経験を小説調にして文章にまとめたら、小説教室の先生に結構褒められた。
その作品がこちら↓
ブックショートという短編小説コンテストで優秀作になったよ。
で、今日はレンタル彼女と付き合ったころを書く。
前に「付き合った彼女さ、レンタル彼女してたんだよね」となんかの拍子にぽろっとこぼしたことがあった。
そしたらその友達(男)は割にひいてた。
「そんな人、やめたほうがよかったって」
別にお前にそんなこと言われる覚えないけどな。
職業に貴賤はないと思う。
わたしが付き合った人は、少なくとも掃きだめでも高貴な魂を抱き続けられるような人だった。
レンタル彼女だったが、女性にもファンがいた。すごい。
で、レンタル彼女なんて今でこそたくさん業者があったけど、わたしがその彼女と付き合ってた当時はそんなに多くはなかった。
で、彼女が所属していたレンタル彼女サービスは一番有名なところだった。
レンタル彼女の漫画とコラボ的なこともしているところだ。
ここ↓
【出会い】
その当時のわたしは少しばかり病んでいたのだと思う。
https://www.tunacanprotein.work/entry/2020/01/27/200000
大学は四年目だというのに二年生をしていたし、大学に行って誰ともしゃべることなんてなかった。
だから、当然女子の知り合いなんて一人もいなくて、当然童貞だった。
23歳、大学2年生、取得単位は30そこら、毎日大学一年生と一緒に授業を受けて、誰ともしゃべらないで帰る。
間違いなく、人生の底の一つだった。
スクールカウンセラーも頻繁に利用していた。
これを見ている高校生がいたら(いないと思うけど)言わせてくれ。
大学に入ったらさ、大学内でコミュニティの中に入る努力はしたほうがいいぞ。
そうでないと、大学を卒業するのが難しくなるからなぁ。
で、秋ごろに、初めてレンタル彼女を利用した。
秋ごろというか、ハロウィンの日だった。しっかり覚えている。
そのころ、あれは2017年だったから、渋谷ハロウィンが一番元気だったころだ。
情けないわたしは、ハロウィンに参加したかった。一緒に楽しみたかった。友達もいないのに。
だから渋谷に行くことにしたのだが、一人で行くのは苦痛以外の何物でもなかったわたしは、何を血迷ったのかレンタル彼女を利用しようという結論に至った。
ここまでの思考の過程は全く覚えていない。
手続きは実に簡単だった。好きな女の子の写真をタップして、会員登録をして、利用規約に同意するだけ。
待ち合わせていると、本当に写真の彼女は来た。写真よりも美人だった。
この言い方は本当に(双方に)失礼かもしれないけれども、かわいい地下アイドル、という感じだった。
この人みたいな感じ。
彼女とわたしは、人込みと奇人変人でごった返す渋谷を歩いた。30分ぐらい歩いたところで、「手をつないでいい?」とわたしは彼女に聞いた。
「ごめんなさい。気が利かなくて」と言って彼女は手を差し出してくれた。
手を握りながら、感動していた。
お金の力に。
わたしなんて、
誰からも話しかけられなくて、
大学ではみんなのように当たり前に進級できなくて単位を落としまくって、
もちろん童貞で、
デートなんて一年くらいしたこともなくて、
それなのに、お金を出せば、こんなに華奢できれいな女の子とも手をつなぐことができる。
その後、渋谷のドトールに入って、少し話した。
実に楽しい時間だった。
本当はデートの際の食費などはお客さんが出さなきゃいけないのに、彼女は自分でコーヒー代を出してくれた。
わたしに付き合っている彼女なんていないというと、驚いてくれた。(今ではそれが営業なのだとわかるのだけれども)
当時のわたしは嬉しかった。
ドトールを出てお金を払い、彼女と渋谷駅で別れた。
レンタル彼女とのやり取りは基本的にメールである。
別れた後に彼女にメールをしたら翌日帰ってきた。
長文だった。
わたしはその女の子ともう一度デートすることを心に決めた。15000円なんて、安いものだ。
二週間後にサイトを訪れた時に、彼女の写真が削除されているなんて、その時は知る由もなかった。
続きます。