吾輩は芥川賞を全部読む。

読んだ本の書籍レビューを軸に好き勝手書きます。作家になりたい大学生。来年から働きます。経済学部、専攻はマーケットデザイン。

「最高の任務」 乗代雄介 あらすじ

どうも。

 

クリスマスですね。

 

聞いた話だと、今年のクリスマスは週のど真ん中に入っているためか、例年よりも盛り上がりに欠けるのだとか。

 

わたしはクリスマスと言えば、昔のことをよく思い出しますね。

 

両親が気を聞かせてくれて、起きると枕元にプレゼントがありました。

 

すっごく嬉しかったのを覚えています。

 

そのことが嬉しすぎて、サンタなんていない、という事実を確信した瞬間に泣いたほどです。乙女かよ。いや、乙女はそんなことで泣かねぇよ。

 

すいませんどうでもいいですね。

 

今日は芥川賞候補作の一つ。乗代雄介さんの「最高の任務」について書いていこうと思います。

 

 

 

✔︎簡単なあらすじ

大学の卒業式に出ないと言ったら、なぜか家族全員で卒業式に行くことになった。どうやら亡き叔母(ゆき江ちゃん)が関係しているようだけど、私にだけ事実は知らせてくれない。それからというもの、リビングのカレンダーにはこれ見よがしに私の卒業式の日に赤丸を付けられているのが目に入る。私は手掛かりを探すつもりで日記を手に取る。叔母との思い出と現実が交互に織り交ざりながら、私は卒業式の後で、家族全員に連れられてある場所へと向かうのだった……

 

✔︎感想

「大学の卒業を迎えた少女の成長」というのがこの物語の中で描かれていることであります。

主人公の私は、はじめは「卒業式」なんて出ない、と言っていたものの、家族に無理やり後押しされる形で卒業式に出ます。

その後、家族にこれまた無理やりに近い形で連れていかれた旅先で、叔母であるゆき江ちゃんがちゃんと私のことを思っていたこと。そして家族にどれだけ大切に思われていたかを痛感します。

「卒業式に出ない」という少女は、「ありがとうございました」と家族に頭を下げる形、つまり主人公の精神的な成長を描いて締めくくられます。

 

いい話だ。

 

主人公と叔母の思い出と、卒業式の後で『はね瀧道了尊』に向かう家族たちの描写が交互に重なり物語は進んでいきます。

物語の途中、叔母との思い出のシーンはいくつか退屈すぎるきらいがあるような気がしなくもないです。

ですが、面白いエピソードを挟みつつ、最後には胸がじいん、と温まるような感動。

そしてその後に笑えるオチもあります。

 

変な言い方ですが、寒い季節にぜひおすすめ。

 

こたつの中で読めば、心まで温まること請け合い。

 

 

✔︎2019 ほかの芥川賞候補作はこちら↓

 

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